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2024年9月25日

仏様は何と申すか?

2012年に長崎県対馬の観音寺の観音像(観世音菩薩坐像)が窃盗の被害に遭うという事件は、後に韓国の窃盗団の犯行と判明し、その後に盗まれた観音像も韓国の忠清南道瑞山・浮石寺に在ることが判明しました。

ところが、韓国の浮石寺では「観音像は、もともと1378年前後に倭寇(わこう)に略奪されたものであり所有権は日本には無い」ということになり、新たな問題となっていました。

これによって日本側は韓国裁判所に提訴、そして韓国の最高裁の判決は「他人のものでも一定期間問題なく占有すれば所有権を取得したとみなす「取得時効」によって仏像の所有権が観音寺に正常に移転した」という判断が出されました。

この判決を受けてのことでしょうが、今月の9月24日に韓国側は「長崎・対馬から盗まれ韓国に持ち込まれた高麗時代の仏像『観世音菩薩坐像』をめぐり、が日本への返還に反対しないという考えを日本側に伝えた」ことが韓国メディアの記事で判明しました。

記事によると、浮石寺は対馬・観音寺に対し、返還に反対しない意向と、返還前に仏像の安寧を祈る儀式「法要」を境内で行いたいとの考えを伝えたということです。

7年におよぶ訴訟の末に観音寺の所有権が認められましたが、現在まで返還は行われていないようです。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは当然ながら

「盗まれたものを盗み返しただけなのに、なぜそれを返さなければならないの?」
「泥棒は日本なのに、韓国を泥棒扱いするとは」
「盗まれた文化財を泥棒に返す国なんてどこにもないよ」
「条件を出さないと。仏像を返す代わりに対馬を返してくれって」
「韓国最高裁の無知によって引き起こされた結果だ。国家間の文化財所有問題を単純に取得時効の論理だけで解決するという愚かさ」

などの反発の声が上がっているようです。

ただ、歴史を知っている人ならば、この時代の倭寇というのは高麗人なども居て、貿易が中心で窃盗集団ではなかった頃の話です。

経緯はともかく、当の観音様はどう思われているのでしょうかね?

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コメント

倭寇は時代によって結構その性質を変えた気配があります。
窃盗集団とはいえないけど、武装海商的な部分が多いことを考えれば、真相は闇の中。
でも、韓国最高裁の決定は素晴らしい。帰ってくることを待ちましょう。

投稿: へこきあねさ | 2024年9月25日 22:00

>へこきあねさんへ

韓国のお寺が所有するとしても、日本のお寺が納得しない限りだめですよね

投稿: 玉ヰひろた | 2024年9月26日 08:12

李氏朝鮮時代、儒教が国教となり仏教が弾圧される中、対馬に避難して来た仏像を観音寺では大事に守り続けて来たのだと伺いましたが・・・都合の悪い話はなかったことにするのですね。

投稿: 山桜 | 2024年9月26日 16:52

>山桜さんへ

たぶん、そういうことを知らないだけだと思います

投稿: 玉ヰひろた | 2024年9月27日 07:56

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