こんりんざい(金輪際)
朝ドラの再放送を視ていたら「じんけん」と言う言葉出てきて懐かしい言葉だと感じました。
人絹(じんけん)とは「人造絹糸」の略、今の言葉で言えば「レーヨン」という化繊を指します。
それに対し絹糸だけの生地を「正絹(しょうけん。純絹・本絹)」と言うのですが、専門業種の人を除けば今の若い方には理解されないでしょうね。
そしてさらに古い時代劇で中村梅之助さんが主役の「伝七捕り物帳」の中で「もう こんりんざいいたしません」というセリフが出てきました。
当然に意味は解りますが「さて『こんりんざい』とは不思議な言葉だな。語源は?」と思ったのです。
「こんりんざい」とは漢字で書くと「金輪際」、難しい漢字ではありませんがこの漢字を知っている人は少ないと思います。
この言葉は仏教の宇宙観から来ている言葉になりますが、その考えだと我々が住む世界・大地は虚空という海のようなところに浮かんでいると考えられています。
浮いている最上階層に我々が住む大地がありそれを「金輪」と言い、その下に「水輪」、さらに最下位層が「風輪」となっていると考えられています。
その金輪と水輪との境、ようするに「金輪の際(きわ)」を「金輪際」といい、つまり大地の最底を指す言葉でこれが転じて限界とか到底とかに使うようになったようです。
この仏教の考え方、流動するマントルとか地球の核とかを連想できてしまうことが驚きでした。
まさか、古代から地球の深層の様子を知っていたのでしょうか?不思議です。
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