いのちの日
きょう12月1日は「いのちの日」と言う記念日です。
これは厚生労働省が「21 世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」における自殺予防活動の一環として、心の健康問題に関する正しい理解の普及や啓発を行うことを目的として2001年(平成13)に暫定的に12月1日と制定し、2002年(平成14)から自殺防止対策有識者懇談会で正式に12月1日に制定されたものです。
毎年12月1日のAM0時~12月7日24時までの1週間は、無料の電話相談「いのちの電話」が設けられます。
そもそもこの「いのちの日」という記念日は、「いのちの電話」という活動が発端となっています。
「いのちの電話」の活動は、1953年(昭和28)にイギリスのロンドンで始まった‘自殺予防のための電話相談’という活動に端を発して、日本ではドイツ人宣教師ルツ・ヘットカンプ女史を中心として準備され、1971年(昭和46)10月に日本で初めてボランティア相談員による電話相談が東京で始められます。
始めは本当に僅かな人数でしたが後に全国展開になり「一般社団法人日本いのちの電話連盟」が結成され、現在は同連盟が厚労省の補助を得て全国で活動がなされています。
この記念日の面白い特徴は、同名の記念日が複数あることです。
【3月11日の「いのちの日」】
- 2011年(平成23)3月11日に起きた東日本大震災により、多くの人の命が失われたことを教訓に、「災害時医療を考える会(Team Esteem)」が、「命の尊さを思い、命の大切さを考え、震災で学んだことを風化させることなく災害に備えよう」といった理念をもって制定。
【3月11日の「京都いのちの日」】
- 2016年から、京都府では3月1日を自殺防止への関心を高める日として、「京都いのちの日」を制定。
【6月18日の「豊橋・学校いのちの日」】
- 2010年(平成22)のこの日、豊橋市立章南中学校の野外活動中にカッターボートが転覆して、一人の尊い命を失た事故を風化させず、再発の防止を徹底するためにできた。
他にもあるそうですが、これらの「いのちの日」という記念日に共通する理念は、言わずもがな「いのちを大切にする」という意味で作られていることですが、裏を返せばそれだけ命が軽んじられたり粗末に扱われていることの現れです。
日本もそうですが、人間社会は争いが絶えませんし、日本もそうですが死を美化する考え方が存在することも「いのちの日」ができた背景にある気がします。
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コメント
こんばんは。
・「文章」を読んで。
これは、初めて聞きました。
投稿: H.K | 2024年12月 1日 18:45
>H.Kさんへ
きょう、どこのテレビでも話題にはなりませんでしたね
投稿: 玉ヰひろた | 2024年12月 1日 19:35