ふくしま県民へ明るい話題
今朝の福島県の地元紙朝刊の1面は、福島県郡山市出身の新進気鋭の作家の鈴木結生(ゆうい)さん(23)が第172回芥川賞を受賞した記事が掲載され、県内では久しぶりの名誉でうれしいニュースとなりました。
鈴木さんは福島県出身ですが、父親の仕事の都合で郡山市には小学生まで在住し、現在は福岡市に住まいされている方です。
しかし、福岡市への転居から間もない時期には新たな環境になじめず、ホームシック気味になったらしく、それを紛らすため郡山市での体験や情景を思い出しながら物語を書き始めたのが、創作活動の原点となっているそうです。
今回の受賞作「ゲーテはすべてを言った」も、主人公の出身地は福島県の会津に設定するなど、福島県に対する愛着や思い入れは深いことを物語っています。
そして受賞したこれからも「福島を、これから先に文学の場に残せるような仕事をしたい」と決意のコメントが出されました。
鈴木さんが子どもの頃に訪れていた、郡山市内の「岩瀬書店富久山店プラスゲオ」には鈴木さん直筆の「思い出の本屋です」の色紙を展示されました。
今でこそ30万近い県内屈指の経済都市の郡山市ですが、もともとは500人足らずの寒村でした。
そこに明治政府の移住政策が行われ、郡山市も全国各地から移住者たちが集まり開拓がなされました。
その移住者の中でも、最も多い1000人もの人々となったのが現在の福岡県久留米市からの移住者たちです。
その福岡市に、郡山市出身の鈴木氏が移住在宅しているというのは不思議な縁に感じました。
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