自動車をクルマと言うのはなぜ? いつから?
漢字源によれば「車(シャ)」という漢字は、
『車輪を軸止めで止めた二輪車を描いた象形文字で、その上にお尻をすえて乗る、または載せたものの意。』とあるように、上下の「一」の字を車輪に見立てれば造形文字であることがよくわかると思います。
さて、「クルマ」という言葉そのものの語源となると、
- クルマの「クル」は、物が回転する様子を表わす「クルクル」や、
目が回る意味の「くるめく(眩く)」などの「クル」で擬態語になる。 - クルマの「マ」は、「わ(輪)」の転じと考えられる。
ということになりますので、上記の「クルマ」という言葉を「車」の漢字に当てたのがこの言い方だと考えられます。
要するに「クルマ」とは、軸を中心に回る仕組みの輪。車輪。車輪を回転させて進むようにした乗り物や運搬具。自動車・自転車・荷車(にぐるま)などを指すことばとして元々あったということになります。
そしてその「クルマ」という言い方はいつからか?というと、高貴な身分の者が使う「牛車(ぎっしゃ)」が使われた中世からあったようです。
しかし、一般的になったのはなんといっても、江戸時代の前期に出現する運搬用具の大発明「大八車・代八車(だいはちぐるま)」だと考えます。
余談ですが、この荷車の由来は「大の男の八人分の仕事の代わりをする車」で大八車またはで代八車だそうですが、大きなクルマだったので江戸の街中では道幅によって通行規制があったそうです。
そして明治・大正になると美空ひばりの歌で「車屋さん」というヒット曲で知られるように、クルマと言えば「人力車」が一般的になります。
現代では「くるまやさん」と言えば自動車・中古車販売店をイメージが強いですね。
つまり、「クルマ」という言い方が元々存在し、自動車がそれの種類の一つに加わったということになるようです。
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コメント
ほぼ同じ内容の話しを聞いた記憶があります。
「昔、くるまと言えば、猫車や大八車だったのに、いつの間にか自動車をさすようになったよな~」
大正生まれの爺様が・・・・
投稿: もうぞう | 2025年5月17日 (土曜日) 18:19
こんばんわ。
・「文章」を読んで。
これは、初めて知りました。
投稿: H.K | 2025年5月17日 (土曜日) 20:05
>もうぞうさんへ
知ってる人は知っていたんですね
投稿: 玉ヰひろた | 2025年5月18日 (日曜日) 09:52
>H.Kさんへ
コメントありがとうございます。
投稿: 玉ヰひろた | 2025年5月18日 (日曜日) 09:53