「フグの本場は山口」は今はむかし
天然トラフグは「フグの本場」として知られる山口県、そして九州や瀬戸内海沿岸で漁が盛んだったのは昔のことです。
しかし現在、最もトラフグの水揚げ量が多いのは愛知県になっていて、それに次いで2020年ごろから急増している福島県、千葉県、神奈川県になっているのです。
特に福島県の漁獲量はすごく、多い時でも1600kgぐらいの水揚げがしかなく2018年は180kgほどでしたが、2019年(令和元年)に2900kg以上と急増し、2020年(令和2)には約6300kg、2021年に約2万7800kgに増えてその量は高水準のままでいるのです。
そしてついに、福島県の相馬沖で2024(令和6)年に水揚げされた天然トラフグの漁獲量は約5万5000kgに達し、日本一の愛知県とほぼ同等の漁獲量となる見通しであることが地元紙に掲載されました。
県内の漁業関係者は、全国有数の産地となったとして、相馬沖のはえ縄漁で取れた35cm以上の天然トラフグを「福とら」と命名し、ブランド化を進め新たな観光資源とする取り組みを強化するとしています。
漁獲量が増えた要因には、トラフグ漁の技術が進歩したことと、東京・豊洲市場などへの流通増加が予想され漁業者の意欲が増していることも要因だと思います。
ただ、なぜトラフグが関東や福島県沖にとれるようになったかは不明だそうですが、トラフグが捕れる様になった半面でシラス、ズワイガニ、サケなど、これまで沿岸漁業を支えてきた魚種も不漁が続き、「春告げ魚」ことコウナゴに至っては2019年(令和元年)に漁獲量がゼロとなってしまいました。
我が地域でもコウナゴは倍増の価格になり、それでも、店に在ればいい方で無い場合が多くなりました。
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