氷河の崩落事故と国家間紛争
28日、スイス南部バレー州の人気観光地であるブラッテンにある谷間の集落で、氷河が崩落して大規模な土砂崩れが発生し地滑りとともに大量の土煙が上がる空撮映像が報道されました。
崩れた氷河や土砂は約300万立方メートルとみられ、集落の90%が岩や砂にのみ込まれインフラも止まり壊滅的な状況のようです。
ただスイスでは2年前に中部ベルニーズアルプスの集落ブリエンツで、やはり氷河崩落による巨岩を含む岩石流が村のすぐ近くまで押し寄せ、全住民が避難するということが発生したため、
ブラッテンの集落の住民約300人には2週間前に地元当局から避難命令出されていたため、多くの住民が19日には既に避難していたそうですが、60代の男性1人だけが行方不明となっているようです。
ところがこの災害はこれにと留まらず、地滑りによって谷川がせき止められ長さ約2キロ、幅50~200メートルの自然ダム湖ができあがり、それは徐々に大きくなっていて、こんど下流地域に洪水の二次災害が起こる気配のようです。
この崩落を受け、一部の科学者からは「早く温暖化ガスを止めないと2100年にはスイスの氷河は消滅する」と声を荒らげているようです。
福島県には、尾瀬国立公園に在り観光地と豪雪地帯で知られる「桧枝岐村」(人口475人)が在ります。
今回のスイスの集落に人口を含めよく似た環境ですが、氷河は無いのでこういうことは起こらないのは幸いなのかもしれません。
ただ、環境の変化や害獣(ニホンジカ)や観光客によって、観光の目玉である尾瀬国立公園が荒れ始めていることは問題になっています。
観光と自然環境保護、ある意味で相反することの対策は世界中で起こっていますし、温暖化が進むことは確実な今、世界中は協力し合わなければならないのに・・・一部の人間によって逆行していることは悲しい事実です。
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