ブルータング感染症が増加・拡大
現在ヨーロッパでは、ひつじ、やぎ、の家畜に「ブルータング」という伝染病が急増しているらしく、特に羊を飼う農家は頭を抱えているそうです。
「ブルータング」といのは、ブルータングウイルスの感染によって起こるもので羊や山羊、牛、鹿といった反芻動物(※飲み込んだ餌を口に戻し噛み返しをする動物)が感染する病気で、感染した牛の一部には舌がブルーに変わる場合があることからその名がついたようです。
症状は、発熱、顔面浮腫、流涎、嚥下障害、鼻汁漏出、呼吸困難などで、舌や口唇、鼻腔、口腔粘膜に腫脹や潰瘍形成といった病変がみられ、妊娠動物が感染すると、流産や死産、子の先天異常(大脳欠損)などが生じることがあるとのことです。
感染しても体の大きい牛などは重症化はしないのですが、羊などは死んでしまう場合があるようで深刻です。
日本でも感染があったそうですが、それはかなり以前のことでイギリスでは16年ぶりに感染確認だったようです。
この感染症の恐ろしいのは、蚊により媒介されることで感染を防ぐのが非常に難しいということです。
ウイルスは、世界中の熱帯から温帯地域に分布しワクチン接種などの対処が行われるようですが、なぜか日本国内においてはワクチンの使用はされないそうです。
ですから日本では感染した場合は有効な治療法は無いとされています。
日本では1974年(昭和49)にウイルス侵入が確認され、1994年(平成6)に北関東地方で肥育されていた牛とひつじでの発病例があるがその後現在に至る30年間発症の確認は無いということで、コビッドー19感染拡大の時と同じように日本国内にはワクチンは無く、それどころか開発も行われていないようです。
家畜の世界でも、日本はワクチン開発が遅れている”ワクチン後進国”のようです。
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